【秘密結社にご注意を】

昨晩、眠る前に読んでいた文庫本。
新藤卓広さんの『秘密結社にご注意を』。
よく参考にしている『このミス』大賞の
11回優秀賞を受賞した作品です。
作者さんが、私と2才しか変わらないという若さで
この作品がデビュー作。
そこにも驚きだったけど、それ以上に
現在地方公務員だという経歴にもびっくり。
勿論、長年作品を書いてきた作家さんのような
洗練されたミステリーではないけれど
最後まで読んだときの『繋がった』感は凄い。
いうなら、無作為にぐちゃぐちゃにした紐の両端を引いていったら
ほどけるどころか、あや取りのように形を作っていた、ような。
『余計なもの』が、重要で
関係のない筈の世間話が、大事な情報を握っている。
後からくる、これはアレのことだったのか…!って
じわじわくるスッキリ感が良かった。
ただ如何せん、絡み合う伏線が多いので
初めのうちは、これが何に関係あるんだろう?って読むのが億劫になるほど慎重で
ぐっと引き込まれるのに時間がかかってしまった。
最後まで読み抜くのに、時間がかかるのは
気軽によみたい人にはハードルが高いかなと。
冤罪で会社を辞めさせられた主人公。
その手元に届いた採用通知は、なんと秘密結社の入社通知だった…!という
ちょっと変わった導入。
目線があちこち変わるので、
苦手な方は、メモを用意しながらどうぞ。笑
不思議な秘密結社の任務には、
一体何が隠されているのか。
この秘密結社は何のために存在しているのか。
気になったことは調べないと気が済まない主人公が
最後に知る真実。
正義とか、
余計なもの、とか
そんなそれぞれ行動意義が、彼らを動かしていく。
そして結び付く先。
ミステリ好きとしても、満足した作品。
謎解きではっとさせられるというより、
じわじわ分からされる感じが癖になります。
次作も楽しみです。
=遊兎=