・*:..。o○君の歌声○o。..:*・

傲慢と無垢故の自意識過剰、 それもまた愛すべき 暴君 、

きみの手の甲にある火傷跡

自分の嗅覚、というものが
恐ろしいよ、
記憶も、
直感も、
そして、執着心も。

*****

ないとさま、を見つけました。
ふと、見かけた名前が
彼の尊敬していた作家の苗字で
ありきたりなはずなのに、
どうしてか、引っかかって

そして、検索をかけてみたら
本当に、きみだった。

小説を書いていること、
煙草を押し当てて作った火傷痕のある左手、
ボクシングの経験、
舌ピアス、
昔住んでいた場所、
趣味嗜好、
ぐちゃぐちゃと入り混じる絵、
文章の書き方、

そして、昔使っていたHN。

確信せざるを得ない、情報を見つけて
一人では、いられなくて
眠ろうとしてたナエを起こしてしまった。

声を、かけた。
返事はいつくるだろうか、

くるだろうか、


私のことももう、要らないのかもしれない。
それでもいい。
きみが生きていたから、
小説を書いていたから、

それだけで、探した意味がある。

2年前、きみの逃げる場所になれなかった
私は
これで、赦せるだろうか。


=遊兎=