・*:..。o○君の歌声○o。..:*・

傲慢と無垢故の自意識過剰、 それもまた愛すべき 暴君 、

逃げも隠れもしないよ


たくさん泣くこともなく
少し腫れたままの目に
アイシャドーを引いた。

色が悪いと云われた唇に
ピンクのグロスをのせた。
普通の朝。
少し夢をみたけど
何もなかったように
ちゃんと起きた。


用意を済ませて
電車に乗って。

昼過ぎには
見慣れた町に着くだろう。
家に着くのは
おやつの時間くらい。



わからない。
混濁した意識の中には
確かにきみに対する想いがいっぱいあったはずなのに
目が醒めたら
もう 済んだこと、と
飲み込んでしまっている自分が怖い。

剥離して、流れてしまったのかな
きみへの感情。


好きで好きで
大嫌いなきみ。


憤りや悔しさも全部通りすぎて
ただの日常がきた。


これが強くなる、ってことなら
私は感情が薄らいでしまったのかな。

わからないし
わからなくて良い。



見つかったら、
いろいろ、考えようと思う。
きみのことも
きみとのことも。


恋だの愛だの
そんなものは不純物だと
云ってたきみが
堕落したみたいで
がっかりしたんだ。


それだけは、解る。




=遊兎=