・*:..。o○君の歌声○o。..:*・

傲慢と無垢故の自意識過剰、 それもまた愛すべき 暴君 、

終わりの合図を鳴らして



『現実と非現実の両方に
きみは生きているから辛くなるんだね』

なんでもお見通しみたいな
きみの口調。
今でも狂い無く思い出せる。


今こうして普通に生活をすることや
設計をしながら大学に通ったことや
友人と遊んだり
資格の勉強をすることが
現実なのならば

きみと居た日は全部
非現実なんだと思う。


だって
きみが現実なら
もっと、苦しくて
食事が喉を通らなくなったり
仕事が手につかなくてミスをしたり
毎日泣き通しては、昔のように自傷行為に明け暮れただろうから。


冷静にこの状況を分析している
三者、の自分が嫌。


もっと生々しく
いきてみるのも、良かったのかもね。



私が本当に
現実と非現実の両方を持ち合わせているのなら

きみは非現実しか持たない存在だったの?


私以上にリアリストだったのに、
本当は違うんだ、って?


そうやって
きみはいつも私には手札を見せてくれなかった。



現実と非現実の狭間で
私は


何を観たかったんだろう。


=遊兎=